ソフトの事前貸出

次回電王戦で、もしソフトの事前貸出を義務付けたとすると、
開発者は貸し出すソフトにわざと弱点を入れて貸し出し、
プロ棋士がそこを本番で突いてくるだろうと予測し、
逆に嵌めることが可能かも知れない。


逆に嵌められることを防ぐには、
事前貸出したソフトと同一のバイナリで本番で戦うようにルールで縛ることが考えられる。
しかしこの場合、やはり開発者は隠しコマンドで弱点を解除するなどの方法を用いて貸し出すソフトに弱点を仕込むことが可能。


これを防ぐには、
事前貸出するソフトはソースコードで提供し、本番も同じソースコードからビルドしたバイナリを使用することをルールで義務付ける方法が考えられる。
(この場合、棋士側が隠しコマンド等を見破る必要はある。)


ただし、ここまでルールで縛ったとしても、一つ注意することがある。
開発者が本番当日にルールを破って改良したソフトを使って、コンピュータ側が勝ったとする。
その場合でもコンピュータが棋士を破ったという事実が変わるわけではないということ。
一般人は本番のソフトが事前貸出したソフトと同一かどうかは気にしない。


本番当日、確実に同じバイナリを使用させる為には、開発者が用意したハードウェアを使用するわけにはいかない。
本番当日に開発者がPCを操作するとバイナリを入れ替えられる恐れがあるので、第三者が用意したPCで、起動までの手順も第三者が行う必要がある。


ということで、なかなかソフト提供を開発者の反対を押し切ってルール化することは難しい。
反対に開発者が全員納得すれば済むことではある。
でもその場合、個別にソフト提供をお願いしてるのと変わらない。


結論として、個別にソフト提供をお願いするしか無いのではないでしょうか。